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2010年2月 7日 (日)

首都タシュケントで写真を撮って捕まった

ウズベキスタンに来て1ヵ月。
早くもこの国の法律を犯してしまい、逮捕された。

ウズベキスタンでは、写真に撮ってはいけない施設がいっぱいある。
(空港・駅・地下鉄・トンネル・橋・政府関係施設など)

昨日、首都タシュケントを観光していて、大通りを歩きながら競馬場(イパドローム)の写真を撮ったら、どうやらその隣が軍事施設だったらしい。
いつの間にか二人の軍人さんが背後に来ていて、呼び止められた。
「競馬場を撮りたかっただけで、隣にそんな施設があるとは知らなかった」と必死にロシア語で訴えたけど、デジカメを取り上げられ、建物の中に連行された。
それが14時半だった。

まず、カバンの中や身分証・パスポートをチェックされた。
緊急連絡先を書いた紙があったので、そこに電話で連絡が行った。

軍人さんたちも、この日本人のあまりの落ち込みっぷりと、悪気がなくて撮ったことを察しているようで、ロシア語で
「タシュケントは好きか?」
「水でも飲むか?」
「東京から来たのか?」
「どこで働いているんだ?」
「何才だ?」
「結婚しているのか?」
「車は運転できるのか?」
など、尋問ではなく世間話をしてきた。

やがて、セキュリティオフィサーと調整員さんが駆けつけてくれて、本当に助かった。
供述調書にサインをして、軍の偉い人の許可が出て、無罪放免となった。

デジカメの没収を覚悟していたけど、返してもらえた。
もちろん、画像はその場で全部削除した。

釈放されたのが17時。
拘束時間は2時間半だった。
寿命が縮んだ。

JICA関係者の皆さま、ならびに、ウズベキスタン軍の皆さま、大変ご迷惑をお掛け致しました。
申し訳ありませんでした。
そして、この国の恐ろしさを実感しました。

今日の1枚は、競馬場…
のはずだったけど、消してしまったので写真は無し。

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コメント

犯罪に一番無縁そうなのに逮捕されるなんて…。
やっぱり文化の違いはあるみたいですね。
いろんな写真を期待しているので、没収だけは気をつけてください

投稿: takio | 2010年2月 9日 (火) 01時56分

お疲れさまです。
捕まっている間は「協力隊としてまだ何も活動してないのに、もうこれで終わりかなー」なんて考え事をしてました。
ブログに写真をいっぱい載せたいけど、どんな罠が仕掛けられているのか予測不可能なので、撮るのが怖いです。

投稿: なかがわ | 2010年2月 9日 (火) 12時52分

大変でしたね。
政情が安定している日本から行ったらつい物珍しくてなんでも撮ってみたいと思ってしまいますよね。それだけ緊張感のある国に行っているのだと、改めて実感しました。

投稿: ARM | 2010年2月10日 (水) 19時00分

珍しい競馬場の写真を撮るつもりが、こんなことになってしまいました…
これからは、もっと周囲を観察する力を養っていきたいと思います。

投稿: なかがわ | 2010年2月10日 (水) 23時04分

赴任前にそういう事情を知らせているか分かりませんが、大変でしたね。そういう体験は同じ国の人でさえ怖いです。

投稿: ウズ人 | 2011年2月13日 (日) 01時43分

ウズベキスタンご出身のかたですか。
コメントいただき、ありがとうございます。

空港や地下鉄など写真に撮ってはいけない施設があることはJICA事務所の人たちから言われてましたが、競馬場の隣にまさか軍事施設があるとは誰も知りませんでした。

たまたま無事に済んで良かったし、この国の一面がよく分かる出来事だったので、今となってはいい体験だったと思います。

投稿: なかがわ | 2011年2月13日 (日) 12時46分

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